義肢はどのように作られるのでしょうか?
設計から、フォローアップまで、全体を通して、どのようにして義肢が作られるのかについて学びましょう。そして、最良の適合を得るための採型から、個人に合わせた部品の選択まで、あなた自身の活動を高める義足の製作について、その過程の理解に役立つ、それぞれの工程についての知見を得ましょう。
義足の製作
あなたも装着しているような義足は、あなたの生活している国や、どのような保険を適用できるかなどの、様々な要素によって異なります。この記事では、臨床的な視点を通して、義足を製作する工程を見てゆきます。設計の段階から、義足が生活の自然な一部になった後のフォローアップまで、皆さんが、実際にどのようなことが行われるかについての感覚を得ることができるよう、願っております。
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メカニカルとバイオニック
あなたのユニークな義肢の処方
あなたの義肢の処方には、完成した義足のすべての特徴についての詳細な記述があり、通常は、以下のようなものを含みます:
- ソケットの設計
- 皮膚‐ソケットのインターフェース
- 懸垂方法
- 追加するモジュラー型部品
次は、それらの特徴のいくつかについて、より詳細に説明をしていきます。興味のある方は、ご一読ください。
あなたのソケット
ソケットは、可能な限り快適でなければなりません。ソケットは、義足のコントロールや快適性のベースとなり、優れた懸垂性も備えています。また、ソケットは、義足があなたの断端と結びつく場所でもあり、よって、その形が完璧であることが、決定的に重要です! ですので、義肢装具士が行う最初のことは、完璧に適合するように、あなたの断端の形を採型することです。
あなたの断端の形状を採型する
断端の形状を採型するには、様々な方法があります。それには、加圧採型治具を使用して、直接採型する方法や、デジタルのスキャナを使用する方法などが含まれます。最も一般的な方法は、石膏包帯を使用して、断端の形状を採型するものです。断端の形状を採型するために石膏包帯を巻き付け、数分後にそれを外します。残った石膏は、簡単に水で洗い流すことができます。
ソケットを適合する
石膏で型取りしたモデルを使用して、あなたの義肢装具士は、仮合わせまたは「テスト」用のソケットを製作することがあり、それによってソケットの形態が、快適にあなたの断端に適合するかを評価することができます。仮合わせ用のソケットは、最終的なソケットを製作するまでに、製作し、修正を加え、完璧にするまでには時間がかかるため、典型的には、次回の診察で適合されます。テスト用のソケットは、透明なプラスチック素材で製作され、調整が可能です。
上記のようなソケットの他に、Össurは、Direct SocketやConnect TFのような、新しソケット技術も提供しています。Össurのソケットについて、詳しくはこちらへ。
部品の組み立て
あなたと義肢装具士が、ソケットの設計や適合の快適性に満足したら、あなたのための部品が組み立てられ、立位の肢位に合わせてアライメントを取ります。この工程は、「スタティックアライメント」と呼ばれます。
適合の過程において、義肢装具士は最良の結果を得ようと努力します。以下を心に留めておいてください:
- 最高の義足のコントロールと機能のために、ソケットは、しっかりと適合し、快適であるべきこと。
- シリコンライナーは、安定性と信頼性、快適性やコントロールを持つこと。
- 膝継手は、安定性、安全性やサポートをもたらし、スムーズで対称的な動きができるものであること。
- 足部は、安全で、安定した土台となり、自然な歩行動作をもたらしながら、衝撃や回旋の力から保護するものであること。