断端と義肢のケア
義足のシリコンライナーと断端のお手入れ方法のヒント
義足、ライナー、断端のお手入れを日常的に行うことが非常に重要です。衛生状態を保つことによって、健康で動きやすくなり、皮膚の炎症や怪我を防ぐことができます。定期的に断端、ライナー、義足ソケットを洗浄することで、皮膚を炎症や感染から守り、デバイスの寿命を延ばすことに繋がります。
まずは断端のケアから始めましょう。
断端を定期的にチェックする
断端を定期的にチェックすることが、断端の清潔と健康を確認する最も簡単で最善の方法です。そうすることによって、問題の早期発見にも繋がります。
役立つヒント:
- 鏡を使って断端をあらゆる角度からチェックします。
- 最初は、包帯を交換したり、義足を外したりするたびに断端を確認してください。
- その後は、断端を洗浄した後、1 日 1 回の確認で十分でしょう。
皮膚を洗浄し、清潔に
義足を装着することで皮膚に影響を及ぼします。義足のライナーとソケットは皮膚に圧力をかけ、皮膚の体温調整を難しくします。これは皮膚を刺激し、細菌の増殖を引き起こすこともあります。ですので、毎日皮膚を洗浄することが、皮膚を良い状態に保つこととなるのです。
方法は以下の通りです。:
- 中性洗剤 (pH 中性) または専用のクレンジング ローションで断端を毎日洗浄します。
- 毎晩、できれば就寝前に保湿クリームを塗ってください。
断端の脱感作
切断後、断端の皮膚は接触に対して敏感になります。義足を装着すると、新しい箇所で敏感になった皮膚に圧力がかかります。皮膚の感覚を鈍らせ、新たな役割に向けて準備、強化するために、さまざまなテクニックがあります。
たとえば、手やタオル、スポンジなどで触ったりこすったりして、さまざまな種類の素材に肌を慣れされることができます。
義足とライナーのお手入れ
ライナーは靴下のようなものと考えることができます。毎日肌を包み込むものなので、毎日のお手入れが必要です。手洗いの後よく乾燥させてください。そのため2つのライナーを用意することをお勧めします。
手洗いの場合:
- ライナーを断端から外します。
- ライナーを裏返しにして、通常は内側になるリコン面が外側になるようにします。
- 中性洗剤 (pH 中性) またはライナー用洗剤でシリコン面を十分に洗います。
- 石けんが残らないようにすすぎます。
- ライナーの内側と外側の水分をタオルで拭き取ります。
- シリコンが内側になるようにライナーを元の形に戻し、湿らせた布で外側をきれいにします。
- ライナーを吊るして完全に乾かします。直射日光を避け、ヒーターの上に直接置かないようにしてください。
洗濯機の場合:
- ライナーをランドリーバッグ(メッシュバッグ)に入れます。
- 洗濯表示をよくお守りください。
- 中性洗剤を使用し、洗濯機の最も穏やかなコースを選択します。
- ライナーの内側と外側の水分をタオルで拭き取ります。
- ライナーを通常の形に戻し、シリコンが内側にくるようにし、外側を湿らせた布で拭きます。
- ライナーを吊るして完全に乾かします。直射日光を避け、ヒーターの上に直接置かないようにしてください。
義足のお手入れ-ソケットと布製コンポーネント
- 義足ライナー:ライナーは断端を包むソックスです。
- ソケット:ソケットは義足の上部の硬い部品で、ライナーを併用することであなたの断端にフィットするように作られています。
断端のボリュームが変化した場合に、ボリュームの減少を補うために、ライナーの上から断端ソックスを使用することもあります。
義足を正常な状態に保つために、定期的な確認と清潔を保つことが重要です。ライナーのおかげであなたの皮膚が義足のソケットと直接接触することはありません。
ソケットの洗浄は週に一度で十分です。ただし、吸着式ソケットを使用している場合など、ライナーなしで断端がソケットに直接触れている場合には、毎日ソケットを洗浄してください。そうすることで、断端を清潔で健康に保つことができます。
方法は以下の通りです。
- ソケットを水とpH中性石鹸で洗浄し、乾かします。
- ソケットをアルコールスプレーで消毒します。
その他の布製のコンポーネントも少なくとも週に2~3回は洗浄してください。洗濯表示を厳守し、中性洗剤を使用して、洗濯機の最もソフトなコースを選択してください。